私
「チャンス?あなたには
十分すぎるほど
チャンスがあったはずだよ。
でも、それに気づかず、
あなたは全て無駄にしたの。
だから、もう終わり」
タケシ
「そ、そんな!
もう一回だけ!
もう一回だけでいいんだよ!!
トウ子…カナ…!!」
私
「さようなら。もう二度と、
私たちの前に現れないで」
私たちは部屋を出た。
背中越しに、
タケシの泣き声が聞こえた。
カナ
「ママ…大丈夫?」
私
「そうね…辛かったけど、
必要なことだったの。
だから、カナにも
嫌な思いさせちゃった。ごめんね。
でも、これからは一緒に
前を向いて生きていこうね」
母
「そうね。新しい
人生の始まりだわ」
義母
「トウ子さん…
本当にすみません。」
義父
「我々も、
できる限りサポートさせてもらう」
私
「ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします」
私たちは肩を寄せ合いながら、
帰路についた。
タケシとの思い出は、
確かに辛いものだった。
でも、それを乗り越えたからこそ、
今の強さがある。
私
「さあ、新しい人生の始まり。
頑張ろうね!!」
カナ
「うん!」
母
「そうね、
一緒に頑張りましょう」
あれから半年が経った。
あの日、タケシの前で全てを
暴露してから、私たちの生活は
大きく変わった。
まず、離婚が正式に成立した。
タケシからの慰謝料も、
思っていた以上の額だった。
彼の浮気の証拠を
突きつけたことで、
有利に交渉できたからだ。