モラハラ

「マズい弁当作るな!!」と言う夫に「私は作ってないけど?」と伝えた結果【11】

 

「あなたは結婚前から、ずっと

私たちを騙し続けてきたんだね。

結婚指輪を外して

独身ってことにして、

何人もの女性と会っていた。

家族がいるのに、それなのに

平気で浮気を繰り返していた。

あなたは本当に、家族のこと

考えたことがあった?」

 

カナ

「パパ…どうして?

ひどいよ…

ひどい!!」

 

娘の声に、タケシの体が震えた。

 

タケシ

「カ、カナ…違うんだ。

パパは…」

 

「カナに嘘をつくのはやめて」

 

「あなた、家族を

大切にするということが、

どういうことか

分かっていないのね」

 

タケシは顔を上げ、

おろおろと周りを見回した。

そこにいる全員が、

非難の目で見ていた。

 

タケシ

「わ、悪かった…

俺が悪かったよ。

もう二度としないから…」

 

「今さら遅いよ。あなたが

してきたことは、

簡単に許されるものじゃない」

 

義母

「タケシ、あなたは

私たちの信頼も裏切ったのよ」

 

義父

「タケシ、お前…家族のこと、

なんだと思ってるんだ」

 

タケシは肩を落とし、完全に

打ちのめされた様子だった。

 

「タケシ、これが

私からの最後の言葉。

あなたのした事は絶対に許さない。

でも、私たちは

あなたより幸せになる。

あなたのような人間に

振り回される生活は

もうこれ以上したくない!」

 

カナ

「パパ、ばいばい」

 

娘の言葉に、タケシは

涙を流し始めた。

 

タケシ

「ご、ごめん…

本当にごめん…」

 

「もう遅いわ。」

 

私たちは立ち上がり、

部屋を出ようとした時、

タケシが叫んだ。

 

タケシ

「待ってくれ!

もう一度チャンスをくれ!

 

カナ!

お前のパパでいたいんだよ!」

 

私は振り返り、

冷たい目でタケシを見た。