私
「カナ、あなたは悪くないよ。
パパが悪いの。
でも、ママとカナには、
たくさんの人が味方でいてくれる。
だから大丈夫」
母
「そうよ、カナちゃん。
おばあちゃんもいるからね」
義母
「私たちも、
カナちゃんの味方よ」
義父
「そうだ。孫娘を
大切にするのが、
じいちゃんの仕事だからな(笑)」
皆の言葉に、
カナはほっと笑顔を見せた。
私
「タケシ、これが最後ね。
もう二度と、
私たちの前に現れないで」
タケシ
「は?最後ってなんだよ?
待ってくれよ。俺は…」
私
「あなたの言葉なんて、
もう信じられない。さようなら」
私たちは立ち上がり、
部屋を出ようとした時、
タケシが叫んだ。
タケシ
「待ってて!
俺だって…俺だって
家族のために頑張ってたんだ!」
私は振り返り、
冷たい目でタケシを見た。
私
「本当に頑張っていたの?
家族のために外食を繰り返し、
趣味にお金を使い、浮気を重ねる。
それがあなたの言う”頑張り”?」
タケシ
「そ、それは…」
私
「もういいって。
あなたの”頑張り”なんて、
私たちはもう
必要としていないから。
さようなら」
私たちは部屋を出た。
背中越しに、タケシの泣き声が
聞こえた気がした。
でも、もう振り返る気はなかった。
カナ
「ママ、これから
どうするの?」
私
「そうねぇ…まずは美味しい
アイスでも食べに行こうか」
母
「いい考えね。私も付き合うわ」
義母
「あの、良ければ私たちも…」
振り返ると、義両親が
恐縮した様子で立っていた。
私
「もちろんです。
一緒に行きましょう」
義父
「本当にいいのか?」
私
「はい。あなた方は、
私たちの大切な家族ですから」
義両親の顔に、
安堵の表情が浮かんだ。