モラハラ

「マズい弁当作るな!!」と言う夫に「私は作ってないけど?」と伝えた結果【4】

 

サオリ

「トウ子、本当にごめん…」

 

「いいの、サオリ。

むしろ、教えてくれてありがとう。

これで私も、完全に前を向けるわ」

 

その日から、私の中で

何かが変わった。

タケシのことは忘れて、

娘と二人で幸せになる。

 

そう誓った。

 

でも、心の奥底では、

まだモヤモヤした気持ちがあった。

 

タケシへの怒り、

裏切られた悔しさ。

それを晴らさないと、本当の意味で

前に進めない気がした。

 

そんな時、義母から連絡があった。

 

義母

「トウ子さん、うちの息子の

ことで相談があるんだけど…」

 

「えっ?はい…何でしょうか?」

 

義母

「実は、タケシが実家に

戻ってくるらしいの。

でも、私たち、あの子の

行動が許せなくて…」

 

その瞬間、私の中で

アイデアが閃いた。

タケシに、自分がしてきたことを

思い知らせる絶好の機会。

 

「お義母さん、実は

私にも考えがあるんです…」

 

こうして、私たちは

計画を練り始めた。

 

私は義母と綿密に

打ち合わせをしていた。

 

タケシに真実を突きつける計画は、

着々と進行していた。

その日、私は娘のカナと

母を連れて、タケシの実家に

向かった。

 

義母が、私たちを

暖かく迎えてくれた。

 

義母「トウ子さん、

よく来てくれたわ。カナちゃんも、

母さんも」

 

「お世話になります、

お義母さん」

 

カナ

「おばあちゃん、こんにちは」

 

「お邪魔します」

 

家に入ると、義父も

出迎えてくれた。

 

彼の顔には、申し訳なさそうな

表情が浮かんでいた。

 

義父

「トウ子さん、本当に

申し訳ない。うちの息子が…」

 

「いいえ、お義父さん。むしろ、

こんな機会を

作ってくださって感謝しています」

 

義両親は、タケシの行動を

本当に恥じているようだった。

彼らの誠実な態度に、

私は少し心が和らいだ。

 

私たちは居間に座り、タケシが

来るのを待った。緊張感が漂う中、

カナが小さな声で話しかけてきた。

 

カナ

「ママ、

パパに会うの怖いよ…」