はっきり答えると、
義父は残念そうな顔を
したが、引き止めは
しなかった。
大慌てになったのは
シンだった。
シン
「待ってくれ!
まだ結婚して
3ヶ月じゃないか!」
トウ子
「待てない。
昨日で、
限界超えちゃったから」
改めて離婚の意向を
伝えると、シンは
泣き出した。
シン
「俺、何にも
してないじゃないか…」
トウ子
「そうね、
何にもしてないね。
それがダメなんだよ?
何もしないのは、
いびりに参加してるのと
変わらないの」
涙には誤魔化されない。
目が覚めた私は、
きっぱり言い切って、
シンから離婚同意を
勝ち取った。
義実家には元がついた。
ちなみに、義父も義母との
離婚を決断したと聞いた。
そして、両親と兄の
同時離婚は、
義妹の結婚生活にも響いた。
理由を聞かれ、
隠ぺいに失敗した義妹は、
離婚こそ免れたものの、
姑と同居になったそうだ。
義母は夫を…
義妹は自由を…
それぞれ失った。
私は今も、星空を見上げると
心が鎮まる。
次はもっと慎重に、
できれば義父のような
男性を探そう。
終わり