義実家で『庭で寝なさい』と言われたので望みどおりにした結果…すべてを失った二人 【13話】

 

義父に言い渡され、

義母の顔色は青を通り越して

白くなった。

義妹にも、叱責はとんだ。

 

義父

「マナミ!

お前は実家立ち入り禁止だ。

トウ子さんが嫁なら、

お前だって外に嫁いだ

身だろうが!

自分を棚に上げて、

何を調子に乗ってるんだ?」

 

座り込んだ義妹は、

か細い声で、

ごめんなさい

と、呟いた。

義父は呼吸を整えて、

また私を見た。

 

義父

「トウ子さん、

家に入りなさい」

 

トウ子

「いえ。このまま

お庭に寝かせてください。

テントの中で、一晩

じっくり考えたいんです」

星空が、私を冷静に

してくれる気がした。

義父は頷いてくれた。

 

義父

「そうか。

分かったよ。でも辛かったら

すぐ引き上げておいで」

次の日。

義父はテントの片づけを

手伝って、というか、

ほとんどやってくれた。

家に戻ると、義母と義妹、

さらにシンまでが

正座していた。

義父が

「すぐ帰れと叱ったんだ」

と、教えてくれた。

三人は、揃って

私に土下座した。

 

義父

「トウ子さん。

一晩考えて、

結論は出たかい?」

 

トウ子

「はい。

…離婚します」