謝ってきた。
義父の話では、赴任先で
キャンプの企画があり、
取りに来たのだという。
そして、さっきの光景を
全て見ていたのだそうだ。
私達の話し声にが
聞こえたらしく、
義母が顔を出した。
義母
「うるさいよ!
独り言なんかやめな……
え?…あ、あなた!?」
義父
「亭主の帰宅に、
今頃気づいたのか」
マナミ
「えっ!
お父さん!?何で!?」
義父
「黙れ!」
義父の一喝が飛んだ。
義父
「お前みたいな底意地の
悪い者に、お父さんなんて
呼ばれたくない」
ピシャリと、義父は
実の娘を拒絶した。
私に背中を向けているから、
顔は見えないが、
声の様子から、
怒りの程が推して知れる。
ずるずると、
マナミは崩れ落ちた。
義父は家に近寄って行く。
義母は真っ青だった。
義母
「あなた…
あっ、あの…ご、誤解よ?
お嫁さん若いから
躾しなきゃと思って」
義父
「家から締め出して
庭に寝かせるのが躾とは、
俺は聞いた事が無いな」
義母は黙り込んだ。
義父
「何が躾だ。
全部わかってるんだ!
おまえには失望したよ…
これ以上、夫婦を続ける
自信はない!!」