その瞬間、夫の父で
今の住職が、思い切り彼を
殴りつけた。
そして、嫁さんに失礼だ、
何を言っている、
と檀家衆に
コテンパンにされた。
若いハルカは
ふてくされたが、
ハルカ
「すみません
でしたぁー」
心のこもらない謝罪を
して、こっちも父親に
引っ叩かれた。
泣き出したけど、
誰も手加減しない。
逆に、もっと厳しく
お説教され、私に
土下座させられた。
お粗末だわ。
その後は、離婚が決まった。
もちろん会社を
クビもセットで。
ユイトは嫌がり、
ちょっと血迷っただけだと
言い訳し、私をみつけて
ユイト
「キヌ子!
ごめん、悪かった。
調子に乗り過ぎた。
浮気できそうだと
思えたら、つい」
足元に五体投地。
いや、許さないよ?
理由はいろいろあるけど、
何よりも、
冷めちゃったから。
私
「許しを請うなら、
まず御仏にね。
お許しをいただいたら、
考えてあげるわ」
言ってやった
そんなの、百年後でも
無理だと、ユイトは
分かっているらしい。
超がっかりしている。
私は、振り返らずに
元夫から離れた。
未練はない。
すっきり気分で、
次にいこう。