浮気

カバンを投げつけ壁を殴りながら『さっさと出ていけ!』と言う夫の言う通りにした結果…【3話】

 

でも今は

((何で俺がそんな事

やらなきゃいけないんだ?))

的な事を、

心の中で考えているように、

私には見えるし感じる。

それに、おしゃれの

傾向が変わった。

前は、自分なりの

こだわりがあったし、

私に相談

してくれる事もあった。

髪型を変えた時は、

照れくさそうに

 

ユイト

「似合う?

キヌ子が好きだって

言ってた

ヘアスタイルなんだけど」
 

報告してくれた。

テレビを見ていて、

芸能人の髪型や

ファッションが、

ユイトに似合いそうだと

思ったら、

私も彼に伝えていた。

それを覚えていてくれて、

再現もしてくれていた。

小さな事でも、

ちゃんと気に

かけてくれているのが

嬉しい、私を

意識してくれていると

伝わってくるのが、

幸せだった。

ちょっとしたおしゃれに、

ユイトの愛情が垣間見えて、

信じる根拠になっていた。

それが、今では

違ってしまっている。

好きだと言った覚えが無い、

いやその程度ならまだいい。

むしろ、好まないと

言ったはずの香水や、

ブランド系のシャツ、

サイドバッグを身に

着けるようになってきた。

まさか嫌がらせ?

よっぽど話をしようかと

決心しかかっては、

無駄だと

思いなおしてやめる。