浮気

娘の家庭教師と夫の秘密…【15】

 

夫の上司

「私が許せないのは!

お嬢さんをここまで

追い詰めたことだ!

 

同じ父親だからこそ、君の胸が

痛まないのが理解できない!」

 

今まで涙目では

あったけれど、夫は号泣。

 

上司の言葉が

響いたというよりは、

剣幕にビビった感じなのが

また情けない。

 

とにかく、2人の上司達が

常識的でずっと

私の味方をしてくれたことが

ありがたかった。

 

夫とセイラの嗚咽が治まった頃、

私は夫に緑の紙を書くように要請。

 

「離婚して。

クルミは私と暮らす。

理由は言う必要ないよね?」

 

こんな騒動になったんだから

離婚しかないと思うじゃん。

 

でも、夫は違ったんだよ。

また悪あがきを始めた。

 

夫「浮気程度で離婚だって?

そんな些細なことで家族を

バラバラにするつもりなのか?

クルミはどうなる?

クルミから父親を

取り上げるのか?

あの子の進学はどうするんだ?

お前1人で食っていけるのか!?

あの子には父親が要る!

 

お前の我儘で

離婚なんてしてたまるか!」

 

「何を勘違いしてるの?」

 

「勘違い?」

 

「あなたの浮気に

気づいたのは

誰だと思ってるの!?」