ひとしきり泣いた後、
クルミは私に言った。
クルミ
「ママ、私、
あの2人を許せない。復讐したい」
私
「ママもそう思っていたの。
クルミ、協力してくれる?」
私達は母子で結託して、
夫とセイラを
罠にはめることにした。
翌日は家庭教師の日だったので、
娘の体調不良も
利用させてもらった。
本当のところ、娘の体調は
1日休んでいたことで
回復していたけれども。
帰宅した娘はやはり具合が悪いと
ベッドに入って
待機してもらうことに。
私は夫に連絡し、
娘の体調不良を伝えた。
そして、夫にクルミの体調不良を
伝えつつ相談する。
私
「家庭教師の先生、
今日いらっしゃるわよね。
今からキャンセルだと悪いから
お給料を発生させるように、
家に来て
いただくのはどうかしら?」
夫
「ああ、そうだね。
ドタキャンは悪いもんな」
私
「私、実家の両親に夕食を
届けに行くつもりなんだけど、
帰宅したらクルミのことを
お願いできる?
お粥は作って冷蔵庫に
冷やしてあるから、あの子が
起きてきたら食べさせてやって」
夫「ああ、わかった。俺も
今日は残業しなくて
良さそうだからすぐ帰るよ。
なんなら、親父さんとお袋さんの
ところに泊って来てもいいよ。」
私
「そう?じゃあ、
そうしようかしら。
悪いわね、面倒かけて」
夫
「いやいや、たまには
いいじゃないか。行っておいで」
親切ごかして私に実家で泊って
来いと切り出した時点で
私は確信した。
これは、家でセイラと
イチャつくだろうって。