それなのに、この頃から
娘の様子がおかしくなりだした。
他の模試や期末テストでも
好成績を収め続けているのに、
どんどんと元気がなくなっていく。
時期が時期だけに
早めの夏バテかとも疑った。
食欲がなく、目からも
活力が消えた。
自分の娘に
こんなことを言うのは
不適切だと思うけど、
「死んだ魚の目」というのが
ぴったりだった。
目に見えて食欲も落ちている。
私
「クルミ。最近食欲が
ないみたいだけど、
どこか具合が悪いの?
それとも何か心配事でもあるの?」
クルミ
「え?ううん。
そんなことないよ、ママ。大丈夫。
少し疲れてるだけだよ」
毎回、そんな感じで
はぐらかされてしまう。
難しい時期、難しい年齢と
いうこともあって、
問い詰めすぎても良くないとあまり
口は出さないようにしていた。
けれど、やはり
気になるものは気になる。
夫に相談を持ち掛けてみると、
夫
「高校3年生なんて
そんなもんだろ?
受験のストレスか、もしかして
好きな子ができて
ダイエットかもしれない。
俺もお前も、身に
覚えくらいあるだろ?
誰しも通る道なんだから、
親がアレコレ煩く口を
挟まないほうがいい」
と、脳天気な答え。
そんなものかなと
過ごしていたある日。
娘の通う高校から
緊急連絡が入った。
まだ1時間目の授業中のはずなのに。