娘の学校はマンモス校で、
学年人数も350人程度いる。
だから、全体としては
上位につけてはいるのだけれど、
大きく順位を下げたことに
娘は大きなショックを受けていた。
私も夫も、学校の成績で
娘を叱咤することなど、
これまでしてこなかった。
するまでもなく、娘が自分で管理
して結果を出し続けてきたからだ。
今回も優しく見守っても良かった。
けれど、来年は受験という
プレッシャーに娘が
潰されかけているのは明白。
さすがに私は夫に
相談を持ち掛けた。
今回も受け流されるか、
適当な返事をされると思っていた。
ところが夫は、
夫
「だったら家庭教師はどうだ?
会社の同僚の娘さんが、
去年家庭教師に教えてもらって
大学に無事合格したぞ。
すごく優秀な先生だって
いうから、今のうちに抑えて
おいた方がいいんじゃないか?」
と、意外なことに家庭教師を
娘に付けることを提案してくれた。
正直、娘は今まで学習塾に
通ったことがなかったし、
現役生向けの予備校も1年生から
通っていないと進度が不安だった。
私自身も家庭教師という選択は
頭にあったけれど塾や
予備校に比べて費用が嵩むので、
専業主婦の身としては
申し出にくかった。
こうして夫と私の方針は
あっけなく決まった。
娘自身は学校以外で誰かに
勉強を教わるのを嫌がったけれど、
それもほんの一時の話。
いざ家庭教師に来てもらうと、
すぐに懐いていた。