すかさず義母が
義母
「トウ子さんったら、
食事に辛いメニューを選ぶのよ」
と泣きつく。
いやだからそんなの初耳だし、
義母のリクエストだし、
そもそも食べ物を粗末に
扱うなんて…と思って
夫を見つめていると、
夫はため息をついて
ノブユキ
「俺たちは辛い物が
苦手なんだよ。苦手なものを
夕飯に出されたら、こういう風に
なっても仕方ないだろ」
だと…
2人だけで暮らしているときは、
お互いが作ったものに対して
「もう少し味を薄く」
とか
「これ、レモンを入れると
もっと美味しいかも」
みたいに意見を出し合うことは
あっても
文句は言うなんて
ありえなかった。
まして捨てるなんて…。
そして作ったものを捨てられる
私の方が悪い、
みたいなこの空気。
はぁあああああ!?
私は両親祖父母から食べ物を
粗末にしてはいけないと
厳しく躾けられてきた。
同人活動にかまけて
極貧生活を送っていた頃に
食料のありがたみを身に染みて
理解している。
自分がリクエストしたくせに
料理を捨てても平然としている
この親子とは根本的に合わない!
しかも、勝ち馬に
乗ったかのように
「今までのこういう点が嫌だった」
「ああいう点はありえない」
と、矢継ぎ早に攻撃。