ただ交際を申し込まれた
時はものすごく悩んだ。
もちろんトモヤが
どうこうと
いうわけではない。
トモヤみたいな
エリートサラリーマンと
私みたいな女が
釣り合うわけがないと
思っていたからだ。
実は私は
中卒だった。
私が中学生の時に
両親は交通事故で
他界した。
交差点で信号待ちを
している時に、
居眠り運転のトラックに
後ろから突っ込まれ
二人とも即死だった。
身寄りがなかった
私はそのまま施設に
引き取られて
育つことになった。
そしてそのまま進学を
せずに就職し、
いくつか転職を
繰り返して現在の仕事に
至るという感じ。
実は交際を申し込まれる
前は私は自分が
中卒であることを
トモヤに隠していた。
…隠していたわけでは
なく、いつかは
言わなくてはいけないと
思っていたのだが
タイミングを
逃し続けていたのだ。