こんな状態で、
美容に気を遣うことなど
誰ができるだろうか?
確かに、できる人も
ゼロじゃないかもしれない。
けれど、少なくとも
私にはそんな器用さも気力も
体力もなかった。
ワンオペ育児自体に
不満があるものの、私は妊娠を
機に退職をしている。
だから、夫が唯一の働き手で
稼ぎ頭なのは間違いない。
その点では夫に
感謝はしていたし、
仕事を理由に家事や育児に手を
割けないのも納得していた。
私を傷つけたのは、
私の体形に対する夫の言動だ。
最初は、
夫
「産後のお腹って戻るの
大変なんだってな。
あんまり無理するなよ」
と言ってくれていた。
ところが、息子の生後3カ月を
過ぎた頃から
様子が変わって来た。
夫
「お前の腹いつになったら
引っ込むんだろ~な~」
程度なら可愛いものだ。
動物番組を見ながら
夫
「おお!トドだw
トドが出てるぞ!
お前そっくり…いや、
トドの方がキヌ子より
スリムじゃね?ww」
とガハガハ笑う。
家の廊下ですれ違う時には、
わざと壁に貼りついて、
夫
「お前の横幅すげぇよな!
こうしていないと
俺なんて潰されちまう!」
と揶揄ってきたり。
カズヨシの帰宅時に
泣き止まない息子をあやしなが
ら部屋を歩いていた時には
私たちの姿を見て、
夫「な、なんだ!?地震か!?
震度はいくつだ?」
といかにも気の利いた
ジョークだとでもいう風に
悦に入ったりしている。