モラハラ

産後の私に心無い言葉で追込む夫【2話】

 

こんな状態で、

美容に気を遣うことなど

誰ができるだろうか?

 

確かに、できる人も

ゼロじゃないかもしれない。

けれど、少なくとも

私にはそんな器用さも気力も

体力もなかった。

 

ワンオペ育児自体に

不満があるものの、私は妊娠を

機に退職をしている。

だから、夫が唯一の働き手で

稼ぎ頭なのは間違いない。

 

その点では夫に

感謝はしていたし、

仕事を理由に家事や育児に手を

割けないのも納得していた。

 

私を傷つけたのは、

私の体形に対する夫の言動だ。

最初は、

 

「産後のお腹って戻るの

大変なんだってな。

あんまり無理するなよ」

 

と言ってくれていた。

 

ところが、息子の生後3カ月を

過ぎた頃から

様子が変わって来た。

 

「お前の腹いつになったら

引っ込むんだろ~な~」

 

程度なら可愛いものだ。

 

動物番組を見ながら

 

「おお!トドだw

トドが出てるぞ!

お前そっくり…いや、

トドの方がキヌ子より

スリムじゃね?ww」

 

とガハガハ笑う。

 

家の廊下ですれ違う時には、

わざと壁に貼りついて、

 

「お前の横幅すげぇよな!

こうしていないと

俺なんて潰されちまう!」

 

と揶揄ってきたり。

 

カズヨシの帰宅時に

泣き止まない息子をあやしなが

ら部屋を歩いていた時には

私たちの姿を見て、

 

夫「な、なんだ!?地震か!?

震度はいくつだ?」

 

といかにも気の利いた

ジョークだとでもいう風に

悦に入ったりしている。