浮気

帰宅すると夫と夫の親友の奥さんが…とある場所へ連行した結果【18話】

 

その声に、夫とミキは

完全に硬直した。

 

そこへ、事前に

手配していた

マッチョ軍団4人が

雪崩れ込んできた。

 

彼らは無言で、あっという間に

ブランケットとシーツで

2人を簀巻きのようにして

担ぎ上げた。

 

「な、何するんだ!

おい!や、やめろ!」

 

ミキ

「やだやだ!

助けて!誰か!」

 

2人の叫び声も空しく、

マッチョ軍団は彼らを

家の入口に用意しておいた

ハイエースに放り込んだ。

 

私はヒトシの隣の

助手席に座り、

山奥へと向かう道を指示した。

 

車内は緊張感に包まれていた。

 

後部座席から聞こえる

夫とミキの呻き声。

 

しかし、誰も言葉を

発することはなかった。

 

約1時間後、ハイエースが

到着したのは

静かな山寺だった。

 

この山寺は、夫の実家である。

住職は夫の父で、後継ぎは

長男である義兄と

既に決まっている場所だ。

 

マッチョたちは簀巻きにした

夫とミキを本堂にエッサ、

ホイサと運び込んだ。

 

薄暗い本堂の中央、

住職である義父の前に

ゴロンと転がされる2人。

 

義父

「イサム…お前…」

 

低く重い声が響く。

 

義父の声を聞いた途端、

夫が小さく

震えるのが分かった。