苦痛を伴う監視の結果、
夫とミキの関係が依然として
続いていることが
明らかになった。
私とヒトシは次の段階に
進むことを決意した。
単なる監視から実際の行動へ
移る時が来たのだ。
私たちは夫とミキの
行動パターンを分析し、
彼らが密会する可能性が
高い日を特定した。
監視アプリのデータを基に、
2人が頻繁に連絡を取り合う
曜日や時間帯を
洗い出していった。
そして、ある週末に
夫とミキが会う約束を
していることが分かった。
けど、その週末はヒトシが
どうしても仕事に穴を
開けられないというので、
その場に乗り込む計画は
先送りにした。
けれど、次回はこちらから
隙を作ってあげることにした。
綿密な計画を立て、
2週間後の土曜日を狙った。
その日、私は友人の結婚式に
呼ばれていた。
ヒトシも仕事が
休みだったが、ミキには
仕事だと伝えてあった。
朝、私は落ち着いた様子で
夫に話しかけた。
私
「あのさ、今日は久しぶりに
女友達と会うから、
2次会の後もはしごするかも。
夕飯は
適当に済ませてくれる?」
夫
「おう。わかった!
心配すんな!
ゆっくりしてこいよ。
俺も少し
羽を伸ばさせてもらうわ」
夫は快く私を
送り出してくれた。
夫の笑顔の裏に潜む企みを、
私は既に知っていた。
披露宴の最中も、私は
スマートフォンで
新郎新婦の姿を撮影しながら、
こっそりと監視アプリの動向を
確認することを忘れなかった。