浮気

帰宅すると夫と夫の親友の奥さんが…とある場所へ連行した結果【9話】

 

M

「やった!

今週末もHはいないよ」

 

短いメッセージを読んで、

私は確信した。

Mはミキのこと。

 

そしてHはヒトシのこと。

夫とミキは、ヒトシに浮気が

バレた後も、

マッチングアプリを介して

連絡を取り合い、

密会を続けていたのだ。

 

なんて…ひどい…

 

怒りと悲しみが

込み上げてくる。

 

夫の平和な寝顔とは裏腹に、

その心の中ではミキとの

密会を楽しみにしているのだ。

 

スマートフォンを

元の場所に戻し、

私は静かに立ち上がった。

 

寝室に向かう足取りが重い。

これからどうすればいいの…

 

答えは見つからないまま、

私は一人で冷たいベッドに

横たわった。

天井を見つめながら、

これからの人生について

考え始める。

夫との関係、そして自分自身の

幸せについて。

 

眠れない夜が続いた。

 

昼間は兄の世話に追われ、

夜になると

一人で思い悩む日々。

 

そんな中、ふと

気づいたことがあった。

ヒトシの様子だ。

 

夫とミキの不倫が発覚した時、

ヒトシは怒り狂っていた。

 

それなのに、その後は

何事もなかったかのように

振る舞っている。

不自然さを

感じずにはいられない。

 

一週間ほど経った頃、

私は決意した。

 

このモヤモヤした気持ちを

晴らすには、

直接ヒトシに聞くしかない。