ミカの震える声が聞こえてくる。
ミカ「もう怖くて…毎日が地獄。
いつも…どこでも
誰かに見られている気がして…」
彼女の声には
明らかな恐怖が滲んでいた。
肩を震わせ、時折辺りを
警戒するように見回すミカ。
その姿を見て、私の中で
歓喜が湧き上がる。
夫
「大丈夫だよ。
君には俺がついてるんだから」
夫の声は優しく、
しかし緊張が隠せていない。
ミカの肩に手を置くケンジ。
その仕草に、
私の胸が軋むのを感じた。
ミカ
「ありがとう。でも…
警察に相談しようと思う。
もう限界…本当に限界なの…」
夫
「大丈夫だって!落ち着け!
俺が何とかするから。
警察は最後の手段にしよう」
焦りを隠せないケンジの表情。
額に浮かぶ汗が、
夕陽に照らされて光る。
夫
「警察に行くのは…
色々と面倒なことになるかも
しれないんだ。
私生活のことまで
詳しく聞かれたりして…」
ケンジは言葉を選びながら、
慎重に続けた。
夫
「それに、警察沙汰になれば、
俺たちの関係も明るみに
出るかもしれない。
会社でも噂になったら…」
ミカ
「でも…このまま
放っておいたら、
もっと危険かもしれない…
どうすればいいの?」
夫
「俺が何とかするから!
だから、もう少し様子を見よう」
ミカ
「わかった…
でも、本当に大丈夫なの?」
夫
「心配するな。
誰にも知られないようにする。
トウ子にだって、
絶対に気づかれない。約束するよ」
その言葉に、私は思わず
冷笑を漏らしそうになる。
口元を押さえ、さらに身を潜める。
二人の会話を聞きながら、
私は冷たい笑みを浮かべた。
計画通り♪