その夜、私はケンジの寝顔を
見ながらくすくす笑った。
耳元で小さな声で。
私
「ねえケンジ?
私から逃げられないよ。
どこにいても見つけるから…」
ケンジの体が少しビクッとするのを
感じて、思わずニヤリ。
私
「フフ、明日も楽しい
一日になりそう。」
目を閉じながら、
私は満足感に浸った。
この独特な愛の形が、
私たちの日々を彩っていく。
そう思うと、少しゾクゾクする。
カレーの香り、スマホの履歴、
そして私の存在。
全てがケンジを私に引き寄せる。
この奇妙な駆け引きが、まだまだ
続くのが楽しみでならない。
しかし、日々が過ぎるにつれ、
ケンジだけを標的にすることでは
物足りなくなってきた。
私の中の何かが、
さらなる刺激を求めていた。
そして、自然と思い浮かんだのが、
最初からずっと目障りだったミカ。
ケンジを奪おうとした
彼女への「お返し」
それは、この愛の証の
新たな表現となるはずだ。
しばらく考えた末、私は決断した。
ミカへの攻撃を始めることに。
でも、どうやって?
直接的な方法は危険すぎる。
そうだ、彼女の日常を細かく記した
ストーカー手紙を
送り続けてみようかな。
彼女の恐怖、不安、そして罪悪感。
それらを少しずつ、
確実に植え付けていく。