夫
「え?朝からカレー?」
私
「そう。私の愛情たっぷりの
カレーよ。さあ、食べて」
ケンジは少し戸惑いながらも、
黙々と食べ始めた。
その様子を見て、私は内心で
冷たい笑みを浮かべた。
お弁当を手渡す時、
私は意図的に甘い声で言った。
私
「今日のお弁当も特別なんだよ。
楽しみにしていてね」
夫
「え?ああ…ありがとう」
夫の声には明らかな
戸惑いが混じっていた。
お弁当を開けた時の
ケンジの反応を想像して、
私は内心で冷たい満足感に浸った。
この毎日のカレー攻勢で、
ケンジの頭の中は
きっと私でいっぱいになる。
食事のたびに私のことを
考えざるを得なくなるし、
私の『愛情』から
逃げ出すことなんて
できないって分かるはず。
こうして、私はケンジの日常に、
さりげなく、でもしっかりと
根付いていくんだよ。
夜、ケンジの帰りを待ちながら、
張り切ってカレーを作った。
濃厚なルーと刺激的な
スパイスの香りが部屋中に
広がって、思わずニヤリ。
この香りを嗅ぐたびに、
ケンジへの愛が込み上げてくるの。
今日のカレーは特別だよ。
私
「どう?美味しい?」
夫
「ああ…うん、
スパイシーだけど美味しいよ」
私
「よかった。あなたのために
一生懸命作ったんだよ。
これからも毎日作るね」