私はバッグの中に
折りたたみ傘を
忍ばせてるんだけど、
なぜかいくら探しても
見つからない。
私
「あれ?
おかしいな?」
なんて言いながら
ガサゴソとやっていると
突然
男
「あの…すみません。
傘お持ちじゃ
ないんですか?」
と後ろで声がした。
慌てて振り返ると
そこには私と
同い年ぐらいの男性が
立っていた。
知り合いかな?
けど、どれだけ考えても
全く見覚えない。
戸惑っていると
その人が私に向かって
男
「よかったら僕の傘を
使ってください。」
自分がさしていた傘を
差し出してきた。
今時こんな親切な方も
いるんだな
なんて思いながら
私
「ありがとう
ございます。
家、ここから近いので
大丈夫ですよ。」
もちろん丁重に断った。