モラハラ

いきなり態度が急変した夫。その理由とは…【14】

 

専業主婦を盾に経済力で

縛り付けようとしていた夫は、

私の就職を知って度肝を

抜かれていた。

 

唖然とする夫を尻目に、

またもや病室のノック。

 

以前の職場で仲の良かった、

上司を含めた

仕事仲間たちだった。

 

…つまりは

夫の会社の同僚でもある。

私は円満退職だったので、当時の

仲間たちとは今でも仲が良い。

 

その中で、

現在は夫の上司である女性が、

 

上司

「出産おめでとう」

 

と発言したのを皮切りに、

次々とお祝いの言葉が贈られた。

 

夫は内心

ヒヤヒヤしていたに違いない。

ふと上司が

マサトに気づいたようだ。

 

上司

「あら?このかたは、

どちらさまかしら?」

 

彼女は私に

男兄弟がいないことも知っている。

疑問に思っても無理はない。

 

「私の幼馴染のマサトです。

弁護士をしているので、色々と

相談に乗ってもらったんです」

 

と私はニッコリと答えた。

 

夫はぎくりとした様子で

また顔を青くした。

 

空気を察することに

長けている上司は、

状況を何となくつかんだようだ。