女
「ユーへ―!
あ、ごめぇ~ん…
電話中だったねぇ」
という、いかにも頭とお尻が
軽そうな声が聞こえたからだ。
そして、夫が私に対して冷淡に
なった理由にも合点がいった。
夫が冷たくなった理由が
わかったからといって、
私の気持ちが晴れるわけではない。
少しでも気分転換を
したくて散歩をしていた時に、
マサトに声を掛けられた。
マサトは自営業をしてるって話、
実は弁護士として私たちの地元で
開業していた。
数年前にイソ弁?ていう立場から
独立して事務所を構えたらしい。
マサトが弁護士だと知った私は
私
「浮気の慰謝料ってどれくらい?
妊娠できなかったら、浮気を
されてもしょうがないのかな?
浮気や離婚の相談って
結構多いの?」
と矢継ぎ早にマサトに
質問をしてしまった。
頭の回転の速いマサトは、
私が夫の浮気に
悩んでいるとすぐに気づいた。
マサト
「そうか…。
トウ子も大変だな。
なんでも俺に話してよ。
あ、相談料は
幼馴染サービスで、無料だよ(笑)」
と、少し茶目っ気を交えながら、
相談に乗ってくれた。