浮気

娘の誕生日をすっぽかし家を出ていく夫…【2話】

 

「どうしたの?」

 

「いや~、その日は

うっかり友達の店を

手伝う予定を

入れちゃったんだよ」

 

「友達って、

もしかしてレナさん?」

 

「う~ん、

まあ、そんなとこ?」

 

なぜ疑問形で返すのか。

 

レナというのは夫の古い知人…

というよりは元カノである。

 

なぜ私が知っているのかと

言うと、夫と結婚する前に

レナ本人がマウントを

取りに来たことがあるからだ。

 

軽く受け流してしまったし、

それ以来あちらからは

接触はなかった。

 

けれど、3カ月ほど前に

家族3人で

ショッピングセンターの

フードコートで

食事をしているときに

レナから声を掛けられた。

 

レナ

「あれ?ケイゾウじゃん。

久しぶり~」

 

「よ!レナ。

 

あれ?お前、こっちに

戻って来たのか?」

 

レナ

「そうだよ~。

 

お店、先週から

オープンしたんだ。

良かったら飲みに来てよ。

あ、娘ちゃんに

はまだ早いかな~?」

 

ニヤニヤと笑って

夫に名刺を渡すレナ。

 

チラッと見えたが、

キャバクラか

スナックのようだった。

その日から、

夫は変わっていった。