浮気

家の中がなにかおかしい… 【4話】

 

誰だかわからないけれど、

私を監視している人がいる。

そう思いながら掃除をするふりをして、

家中のカメラを捜索したところ

脱衣所、キッチンに1つ、

私の寝室に3つ、義両親の寝室に3つ、

居間に2つのカメラを発見した。

 

そして私のお気に入り

某クマのぬいぐるみもチェック。

明らかに素人の手によると思われる

縫い目を発見した。

 

公式の店舗で購入した物だし、

こんなパチモンみたいな縫製は

ありえない。しかも、

少し押すとゴリゴリした感触。

ほぼ確実に盗聴器だ!

 

これは異常事態だと思った私、

義両親にねだって夕食を

外食で済ませることにした。

カメラの仕込み数から考えて、

ぬいぐるみ以外にも

盗聴器が仕込まれているに決まっている。

家でその対策なんて話せるわけがない。

 

義両親も何かを察したのか、

その日は個室のある中華料理店へ。

 

「実は…」

 

と私が口を開きかけたところ

 

義父

「キヌ子ちゃん、
 
もしかして隠しカメラのことかい?」

 

と義父が先に口を切った。

 

「どうしてそれを…?」

 

義母

「実は私達もね、
 
寝室のカメラに

気づいたところだったのよ。
 
どうやってキヌ子ちゃんに
 
打ち明けようかと
 
思っていたところだったの」