浮気

家の中がなにかおかしい… 【2話】

 

おっとり義母に言われたら、

私は引っ込むしかない。

 

その代わりしっかりと

介助と介護は勤めるつもり。

同居して暮らしていくうちに、

お互いに踏み込んで良い線やダメな線も

把握しつつあったしね。

 

夫は義両親のことが大好きだったから、

長期出張を命じられて

しばらくは毎週末に帰宅してた。

それが2カ月目に突入した時に

急に頻度が下がってね。

 

LINEの挨拶、

「おはよう」

「いってらっしゃい」

「おやすみ」

…も既読無視されることが頻発してた。

その件で電話をした時に、

 

 

「たった数回LINEに
 
既読がつかなかったくらいで、
 
ガタガタ言うなよ!」

 

 

と言われてしまった。

あまりに凹んだので、

寂しさを紛らわすために

某クマのぬいぐるみを奮発して買った。

 

70cm弱の大きさで5万以上した。

 

高いけど背に腹は代えられない。

余談だけど、触り心地や抱き心地最高で、

毎日添い寝するくらい好き。

その後、夫が義父と

楽しそうに話しているのを見て、

私はモヤモヤしたものを

抱えてしまった。

 

だから、1カ月ぶりに夫が帰って来た時に、

義両親は夫を歓迎してたんだけど、

私は少し冷たい態度を

取ってしまったんだ。

ちなみに義両親は、

LINEの既読無視も知っていたから

苦笑しながら見守ってくれた。

夫は、

 

 

「俺も忙しいからって
 
キヌ子を無視してゴメン」

 

 

って、謝ってくれた。多分、

義両親の前だからだろうけど。

言葉に気持ちが入っているとは

思えなかった。