今のうちに準備をしようと
立ち上がると、
義母から声をかけられた。
義母
「あら、陣痛くらいで
しゃがみ込んじゃって !
本当情けないわね」
この状況でどうでもいい話を
しないでほしい…
そんな気持ちは到底
義母には届かないけど。
義母
「私が出産を
したときは1人でね、
誰も助けてくれる人
なんていなかったのよ
トウ子さんは
恵まれていて羨ましいわぁ」
私の行く手を阻んでまで
自分の話を始めた。
既に数回
同じ話は聞いている。
いつもなら「はいはい」と
話に付き合うが
今の状況で
そんな余裕なんてない。
トウ子
「すみませんが
病院へ向かいますので
邪魔をしないで下さい…」
義母
「まぁ!
親に対して何て言い方!
こんな常識のない人は
やっぱりタカちゃんには
相応わしくはないわ!」
もう我慢の限界…
トウ子
「今その話する
必要ありますか?
その話は何回も
聞いてますので!!」