夫
「う…」
私
「あなたが使い込んだお金は
キッチリ返してもらうし、
私名義の借金は
私と子供たちが泥を
被らないように
処理してもらいますからね!」
すると、夫は急に
私に縋りついて
離婚の意思を撤回してきた。
夫
「そこまで俺のことを
わかってるだなんて!
さすがキヌ子だよ。
今回は俺が悪かった。
女も金もキッチリ
清算するから、
やり直してくれ!!」
と、土下座せんばかりの勢い。
私
「なんでそうなるわけ?
私、今回の件であなたに
対する愛情も信頼も、
ゼロどころか
マイナスなんですけど?
そんな相手と結婚生活を
もう1度なんて
勘弁願いたいわ。そ
もそも、メイナさんとは
結婚の約束してたんでしょ?
そっちと結婚しなさいよ」
夫
「俺を騙して
金を巻き上げようとした
女なんて、イヤだよ!
頼む、キヌ子」
弁護士
「全く同じことを
キヌ子さんにしていた
自覚はありますか?」
夫の醜態を見兼ねた
弁護士の突っ込みに、
夫は一瞬呆然としていた。
夫
「でも、でもさ」
それでも諦めがつかないのか、
デモデモだっての夫。
そこへリビングの扉を開けて
オトハが入って来た。