もちろん、夫が仕事で
扱っている商品でもない。
英仏独、いずれでもない文字で
商品名や成分が
書かれているのが、
怪しさを増幅している。
もしかしたら、
浮気相手の口車に乗って
マルチ商法、
下手したらネズミ講に
手を出しているのかもしれない
と頭の中で警報が鳴った。
そもそも、これだけ
大量の商品を仕入れるのに
資金はどうしたんだろう?
心当たりはある。
オトハの学資保険や私に
掛けられている生命保険だ。
確認してみると、
それらは既に解約されて
支払い済みだった。
夫婦の共同貯金も
使い込まれていた。
これは私1人の手に負えない。
そう判断した私は、
実家にも話をつけサポートに
回ってもらった。
そして、弁護士を
入れることにした。
夫とメイナから
しっかり慰謝料を
支払ってもらいたかったし、
使い込まれたお金も
できるだけ
回収したかったからだ。
それに、もう間もなく
出産という時期では
私は碌に動けない。
弁護士に有利に話を
進めてもらうための証拠は、
興信所に
依頼して集めてもらった。
依頼先の興信所は
非常に優秀で、
あっという間に
夫とメイナの浮気の証拠を
いくつも押さえてくれた。