まだしゃくり
あげているものの、
ある程度落ち着いた
娘に私は言った。
私
「話してくれてありがとう。
今まで辛かったよね。
でも、大丈夫。
パパとママがお別れしても、
オトちゃんは
ママと一緒だからね。
これからパパとその悪い女の人
のことを調べるから、
オトちゃんも協力してね」
オトハ
「うん…。ヒクッ。
私は何をすればいい?」
私
「オトちゃんがすることは
ひとつだけ。
パパには全部内緒にすること。
パパの浮気をママと
オトちゃんは知らない振りを
するの。できる?」
オトハ
「大丈夫!
今までと変わらないから」
オトハは頷いてくれた。
私
「オトちゃん。
シュークリームがあるけど、
食べる?
イチゴと抹茶、どっちがいい」
オトハ
「私、イチゴ!」
久しぶりにおやつを
頬張る娘を見て安堵した私は、
夫をどうやって
調べようか考えを巡らせた。
翌日、オトハは
何気ない振りをして
学校に出掛けた。
朝食はきちんと摂った。
私は夫と娘を見送ると、
さっそく夫の持ち物を調べた。
夫の寝室のクローゼットに
ガサ入れすると、大量の
ダンボール箱が入っていた。
既に開封済みの
1箱の中を見ると、
サプリメントが出てきた。
夫が1人で
使うにしては多すぎる。