浮気

夫が片付けをしている納屋に近づくと…【14】

 

「悪かった!俺はお前と息子と、

この村で暮らしたい!

浮気なんて2度としない!

一時の気の迷いだったんだ!」

 

それまで黙っていたショウママも

ここぞとばかりに便乗する。

 

ショウママ

「離婚だなんて、

冗談はやめてよ。

あなたと別れて、私とショウが

2人で生きて行けると思う?

 

子どもを見放すなんて

父親のすることじゃないわ!!」

 

ショウパパ

「誰がショウを

手放すと言った。

あの子は俺の子だ。

出ていくのはお前ひとりだ。

俺は息子に対しては父親としての

責任は果たすつもりだが、

別れた女房のことなんて知らん。

好きにすればいい。

何か言いたいことがあるか?

なら、実家で話し合おう」

 

そう言い捨てる一方、

私たちにきっちりと一礼をしてから

ショウパパは去っていった。

 

ショウママは号泣。

夫はフリーズして動けない。

 

じゃ、私もお暇いたします。

今後のことは弁護士を通じて

ご連絡いたしますね」

 

私も義実家を立ち去ろうとすると、

夫が、

 

「うおおおお!トウ子ぉ~!」

 

と両手を広げて

抱き着いて来ようとした。