浮気

夫が片付けをしている納屋に近づくと…【12】

 

一通りの話を聞いた

ショウパパはポツリと、

ショウパパ

「無理。離婚したい」

私も完全に同意で、深く頷く。

 

その様子に夫もショウママも姿勢を

正して土下座。

義両親も必死に離婚だけは

勘弁してくれと懇願してくる。

 

これまでずっと良くしてくれた

義両親の土下座姿に、

正直決意が揺らぎそうだった。

 

「お義父さん、お義母さんには

本当にお世話になりました。

心から感謝しています。

 

でも、でも…。ユタカさんと

これ以上夫婦でいられる自信が

ありません」

 

涙を堪えてようやく言葉にできた。

 

「あっそ。はーっ!

じゃ、しかたねーな」

 

私に再構築の意思が

ないとわかると、

夫は途端に投げやりになった。

 

すると義父が立ち上がり、

夫にタックルを掛けた。

 

油断していたのだろう。

 

小柄な義父と比べて夫は

かなり立派な体格なのに、

盛大に吹っ飛んでいった。

 

一同、唖然。

 

黙ったまま肩で息をする義父。

顔を覆って泣く義母。

 

義両親のこんな姿は

見たくなかった。