タクトが家を空けたので、
送りたくてうずうず
していたのだろう、
さぞ張り切って
梱包したに違いない。
開封したら、
出るわ出るわ(笑)
どんだけ集めたのよ。
熟し過ぎて
ぐずぐずになったトマト、
枯れ木みたいな
アスパラガス、
そして常温が大敵の貝類。
特に目を引いたのは、
無造作にポリ袋へ
放り込まれた
生牡蠣だ…
見た目からして
もうやばい…
匂いも本当にやばい。
タクトと私は、
顔を見合わせた。
義兄は肩を落とし、
唇をかみしめて、
小刻みに震えていた。
トオルは出勤していて、
この場に居ない。
私は、タクトから、
義母と夫に
まつわる話を聞き…
そうだったのか
そんな事があったのか…
と、納得した。