元夫のロミオメール攻撃は
迷惑この上なかったけど、
今の家族の大切さを
再認識するきっかけにもなった。
これからも、愛する家族と共に、
幸せな日々を紡いでいこう。
そう決意を新たにした夜だった。
後日談として、元夫の噂を
耳にすることがあった。
彼は結局、すべてを失ったらしい。
仕事も家族も、
そして自尊心さえも。
彼は実の母親と二人で
小さなアパートに引っ越したとか。
二人とも社会から孤立し、お互いを
責め合う日々を送っているらしい。
私はその話を聞いて、
複雑な気持ちになった。
彼の行いは
許されるものではないが、そ
れでも同情の気持ちが湧いてくる。
人生とは、時に残酷なものだ。
数ヶ月後、私の職場に
突然の来訪者があった。
元夫
「トウ子さんは
いらっしゃいますか?」
その声を聞いた瞬間、
私の背筋が凍りついた。
振り向くと、
そこには元夫の姿があった。
元夫
「ちょっと話があるんだ。
少し時間をもらえないかな?」
元夫の声は落ち着いているように
聞こえたが、その目には
異常な輝きがあった。
私は即座に同僚に助けを求める
目配せをした。