翌朝、案の定、
元夫からまたメールが来た。
元夫「タイトル:こわがりさんめ♪
今日はどうして約束を
すっぽかしたんだい?
俺は夕方の5時まで君を
待っていたのに、
全然来てくれないもんだから、
痺れを切らして帰宅したよ」
元夫
「さすがに30過ぎて約束を
守れないのはどうかと思うよ。
だけど、君が気まずくて
俺に会いにくいと考えるのも
わからないでもない。
そこは俺の配慮が
足りなかったと思う」
元夫
「だから、次は君が場所と
日時を指定してくれないか?
それなら君が好きな場所、
落ち着ける場所で
会えると思うんだ。
俺に遠慮はいらないよ」
元夫
「連絡、待ってるよ(チュ)」
私は呆れて言葉を失った。
約束?何の約束だ?
一方的に待ち合わせを
指定しておいて、
それを約束と言い張るなんて。
そして、最後の「(チュ)」。
思わず体がぶるっと震えた。
元夫とのキスの記憶が蘇り、
吐き気を催した。
このメールも無視することにした。
相手にすれば、
ますますつけあがるだけだ。
しかし、元夫はしつこかった。
3通目のメールが届いた。
元夫
「タイトル:恥ずかしがり屋さんめ♪
もしかして、久しぶり過ぎて
照れているのかな?
それとも焦らしてる?
そんなテクニックを
駆使するまでもなく、
僕の心は君の物だよ」
元夫
「それに5年も経って、
俺もモノの見方が変わったんだ。
あの頃の俺が、
妻に求めすぎていたっていうのは
反省している」