しばらくして、パーティーの
隅でヒヨリの姿を見つけた。
彼女は私たちを見て、
明らかに不機嫌だった。
パーティー中、私は積極的に
人々と交流した。
こういう場での立ち振る舞いも
完璧に演じきる。
取引先の重役とも上手く
コミュニケーションを取り、
ジュンヤの会社にとって有益な
情報を得ることさえできた。
部長
「おや?素晴らしい
奥さんをお持ちで、
ジュンヤくんは幸せ者だね」
ジュンヤ
「は、はい…
本当にそう思います」
私
「ありがとうございます。
私こそ、主人のおかげで
幸せなんです。」
しばらく、色々な人達と
歓談していると
ヒヨリが私に近づいてきた。
ヒヨリ
「キヌ子さん…
本当に素敵です。
今回は私の負けですかねw」
私
「ぇっ?何の勝負かしら?
…嘘嘘(笑)ヒヨリさんも
すごい素敵だよ。」
ヒヨリ
「っ!
あ…りがとうございます…」
ヒヨリは顔を真っ赤に染め、
歯を軽く噛みしめると、
鋭い眼差しで
一瞬こちらを睨み、 踵を
鳴らして
素っ気なく立ち去っていった。
会社の重要な
パーティーなのに、
あんなにイラついた態度を
出して大丈夫なの?
まぁ、私には関係ないけど。
パーティーが終わり、
家に帰る車の中で、
明日からの行動を
頭の中で整理した。
十分なほどもう証拠は揃った。
さあ、いよいよ
フィナーレだよ!