浮気

嘘つき夫への最強の復讐!!【10話】

 

次の日、私は

弁護士事務所に向かった。

 

タケダ弁護士は、

サアヤの紹介で

知り合った敏腕弁護士だ。

 

タケダ

「キヌ子さん、証拠は

十分ですね。これなら、

離婚調停でかなり

有利に進められます」

 

「よかったです。

少し安心しました。

でも、離婚後の

諸々の手続きとか

今後の生活のこととか、

気になることが

たくさんあって…」

 

タケダ

「ご心配は

よくわかります。

ただ、これまでに集めた

証拠を見る限り、キヌ子さんの

立場は非常に強いですよ。」

 

「そうなんですね?」

 

タケダ

「はい。特に

不貞行為の証拠が

はっきりしていますから、

キヌ子さんに有利な条件を

引き出せるはずです。

しっかりと

サポートさせていただきます。」

 

私「わかりました。

お任せします。」

 

タケダ弁護士との

打ち合わせを終えて、

家に帰る道すがら、

ふと立ち止まった。

 

デパートの大きなガラス窓に

映る自分の姿が、

何だか他人のように見えた。

 

髪型も、メイクも、服装も、

少しずつ変わってきている。

外見だけじゃない。

 

内面も、確実に強く

なってきているのを感じる。

 

家に帰ると、リビングで

くつろいでいる

ジュンヤの姿があった。

 

ジュンヤ

「おかえり。

今日はどこに行ってたの?」

 

「え? ああ、ちょっとね。

用事があって」

 

ジュンヤ

「そう…?最近、

キヌ子どこか

変わった気がするんだけど…

気のせいかな」

 

「そう?

私は変わってないと思うけど。

ねえジュンヤ、

私のこと…愛してる?」

 

ジュンヤ

「…え?

いきなりどうしたの?

 

…っ俺たち夫婦なんだから

当たり前じゃん」