浮気

嘘つき夫への最強の復讐!!【7話】

 

家に帰ると、ジュンヤが

珍しく先に帰っていた。

 

ジュンヤ

「おかえり、キヌ子。

今日は早く帰ってこれたんだ。

たまには二人で

ゆっくりできるかなって」

 

「えっ!嬉しい! じゃあ、

今日は特別に手の込んだ料理を

作っちゃおうかな♪」

 

ジュンヤ

「楽しみにしてるよ」

 

料理を作りながら、ふと鏡に

映った自分の顔を見て驚いた。

笑顔を作っているはずなのに、

どこか虚ろな目をしている。

 

この仮面生活、

いつまで続けられるのかな…

 

でも、弱音を

吐いている場合じゃない。

 

ここで諦めたら、

ジュンヤと不倫相手の思う壺。

 

絶対に負けない、

私は必ず幸せを

つかみ取ってみせる。

 

次の日、友人のサアヤに

会いに行った。

 

サアヤは私の唯一の理解者で、

この復讐計画の相談に

乗ってくれている。

 

サアヤ

「キヌ子、大丈夫?

なんだか

疲れてるように見えるけど…」

 

「うん、まあね…

でも、弱音吐いてる

場合じゃないの。

探偵にも依頼済みだし、

決定的な証拠が

手に入るはずだから」

 

サアヤ

「そっか…。でも、

無理しすぎないでね。

キヌ子が倒れちゃったら、

元も子もないんだから」

 

「ありがとう。

あなたがいてくれて

本当に心強いよ!」

 

サアヤとの会話で、

少し心が軽くなった。

そうだ、私は一人じゃない。

応援してくれる人がいる。

 

だからこそ、最後まで

諦めずに頑張れる。

 

家に帰る途中、ふと

あるショップに目が留まった。

 

そこには、今までの私では

絶対に手を出さないような、

大人の女性向けの服が

並んでいた。

「…これも作戦のうちよね」

そう呟きながら、店に入った。

 

今の私には

似合わないかもしれない。

 

でも、これから

変わっていく私には、

きっと似合うはず。

新しい服を手に取りながら、

少しずつ自信が

湧いてくるのを感じた。

 

家に帰ると、ジュンヤは

まだ帰っていなかった。

きっとあの女と…。