嘘つき夫

嘘つき夫への最強の復讐!!【2話】

 

ある晩、珍しく

早く帰ってきたジュンヤに

 

「ねえ、最近すごく

忙しそうだけど、大丈夫?」

 

ジュンヤ

「ああ、

ちょっと大きな

プロジェクトが入ってて…」

 

「そう…体調崩さないでね」

ジュンヤ

「うん、気をつける」

 

会話はそこで途切れ、

ジュンヤはすぐにシャワーを

浴びに行ってしまった。

 

何か言い訳めいた感じがして、

モヤモヤした気持ちが残った。

 

その日から、私の中に小さな

不安の種が芽生えた。

ジュンヤの行動をより注意深く

観察するようになった…

 

思わず目をやると、

見知らぬ女性の名前で

LINEの通知が…

私の手が勝手に動いた。

 

画面をロック解除すると、

そこには女性との

LINEのやり取り。

 

ジュンヤ

「ヒヨリ。

今日も会えて嬉しかったよ。」

 

ヒヨリ

「私も♪ だけど、

今日は少ししか会えなくて

残念だったぁー

ジュンヤさんのこと、

どんどん…

好きになっちゃうよ…」

 

珍しくジュンヤが先に

寝ていて、テーブルに

置きっぱなしだったスマホの

画面が突然明るくなった。

 

ジュンヤ

「俺もだよ。

キヌ子には悪いけどw

君のことを考えると

胸が苦しくなるんだ」

 

私の目の前が真っ暗になった。

信じられない…。

優しくて、頼りがいがあって、

私のことを大切にしてくれると

思っていたジュンヤが。

 

「なにこれ…

こんなの…絶対に許さない…」

 

声に出して言ってしまった。

でも、すぐに我に返った。

そして、画面を

スクロールしていく…

 

ジュンヤ

「今度の3連休にさ、

二人きりで温泉行かない?」

 

ヒヨリ

「えー!嬉しい!でも、

奥さん大丈夫?

バレないか心配…」

 

ジュンヤ

「大丈夫だよ。

俺が上手くやるから。早く君と

二人きりになりたいよ…」