カズヤ
「母さん、再婚しないの?」
と、カズヤがどストレートに
切り込んできた時には驚いた。
タツヤ
「オレ、あの人好き。
あの人ならパパって呼んでいい」
タツヤまでそんなことを言い出す。
そんな様子を見て、両親も、
母
「そうよねぇ、あなた達4人、
家族にしか見えないわよ~」
父
「2度と娘は嫁にやらん!
とは思ったが、あれほどお前や
孫たちを大事にしてくれる男は
もう現れないだろうなぁ」
って、押せ押せムード。
リュウヘイ
「頼りないかも
しれないけど…
俺、カズヤ君とタツヤ君の
父親になれないかな…?」
普段、職場ではキリッとして
頼りがいがあるのに、この時は
本当に不安で不安で
仕方がないって様子で、
私はその様子に完全に
参ってしまった。
ギャップ萌えというヤツだ。
私
「ええ、ぜひ。こちらこそ、
末永くよろしくお願いいたします」
この時、交際開始から
既に7年が経っていた。
息子たちは中学を卒業し、
高校1年生になっていた。
結婚を決めてから4カ月ほどで
私たちは親族と親しい友人を
招いた結婚式と披露宴を行った。
リュウヘイは初婚だったため、
「バツイチ女と結婚するなんて」と
義両親から
反対されると思っていた。
ところが、義両親はリュウヘイに
全く結婚する素振りが
なかったため、もう一生独身だと
諦めていたそうだ。
逆に「こんな息子と
結婚してくれた上に、可愛い孫が、
しかも2人もできるだなんて!」
とまで言って、私と双子の息子たち
を温かく迎え入れてくれた。
結婚式は何事もなく済んだ。
問題は披露宴だった。