浮気

10年間私達を騙し続けた夫を無視し続けた結果 【5話】

 

「あ!そうだ!
 
フライドチキンも買って、
 
宅配のピザを頼もう!
 
お母さんと2人きりで
 
女子会しようよ!」

 

 

そう伝えると

娘は一瞬目を丸くしたが、

 

 

「なにそれ!楽しそう!」

 

 

と乗り気になってくれた。

カラ元気を出して、

やけ食いをして、

少しでも

気を晴らそうとしたんだ。

帰宅後、

娘が本を読んでいる間に

興信所に連絡をいれ、

相手が私の親友である

可能性が高いことを伝えた。

興信所からは

調査がかなり楽になると、

大変喜ばれた。

興信所からの

最初の報告までの期間は

忍耐続きだった。

というのも、夫に

気づかれてはいけないため、

普段通りに過ごす

必要があったからだ。

これまでは

頼もしいと思っていた

亭主関白気味なところも、

 

 

「コソコソ女と
 
会っていたくせに、偉そうに」

 

 

としか思えず、

ひたすら不快だった。

娘は娘で、父親に対して

嫌悪感しか持てないのか、

夫が話しかけても

素っ気ない返事しか

しないようになっていた。