1枚は婚姻届け、もう1枚は
結婚指輪をはめた左手を
かざし、頬を寄せ合う
新しい妻のツーショットだ。
彼女の顔を見た瞬間、
私は噴き出した。
ナミの話を
思い出したからだ。
ほんとに、
結婚しちゃったんだ!w
しばらくして
電話がかかってきた。
笑うのに忙しくて、
何の反応もしなかった。
私のリアクションを
知りたかったのだろう。
シンジ
「俺、結婚したから!
今度は、家柄も性格も、
ともに最高の嫁だ」
せっかくの自慢だったけど、
私はそれどころじゃない。
堪えられず、
あははは
と大声で笑っていた。
なかなか止められない。
シンジ
「な、何だよおまえ、
気持ち悪い奴だな」
私
「いやあなたの方が
気持ち悪いよ。
有名な美人局の常習犯、
しかも前科持ちの女性と、
入籍記念の
ツーショットしちゃって。
おまけに前妻に
それを見せつけるなんてww
あー、おかしい」
シンジ
「は?なんだって!?
つつもたせ?」
私
「じゃあお返しに、
手持ちの画像を送るわ。
サエさんの学生時代の
写真、背景加工つきのをね」
私は、ナミから貰っていた
サエの画像を送った。