モラハラ

料理を作るとき、市販禁止と言うので言うとおりにした結果【6】

 

作る工程ごとにスマホで

写真を撮影したり、

出汁を取った後の出がらしを

残しておいたりと、

証拠を残すようにした。

 

お味噌汁ひとつとってもそれで、

他のどの料理だって同じく、

やらないと難癖を

つけられて捨てられる。

 

キッチンに立ったことが

ある人ならわかるだろうけど…

ちょっとしたことでも

料理の合間に挟むことによって

時間を食うんだよね。

 

片付けだって

うかつにできないし。

ただでさえ全部

手作り要求された上に、

証拠を残しつつ…。

 

この状況がいかにストレスフルか

想像して欲しい。

だから私も溜まりに

溜まった鬱憤を、

発散させることにした。

 

仕返し決行の日。

私はいつものように

キッチンに立ち、

夕食の支度を始めた。

続いて、夫も帰宅。

 

「あ~、腹減った。

夕飯の献立は何?」

 

「玄米のご飯、

お味噌汁と、蒸したタラだよ」

 

と答えて、テーブルに並べた。

盛り付けはシンプルながら

キレイにできていたと思う。

夫は喜んで、好物のタラに

早速口をつけた。

 

夫「お前、…味付けは

どうしたんだ?

塩の味すらしないぞ…」

 

と動揺する夫に私は答えた。