夫
「私の娘に触れるな!」
と夫がコンドウ先生の
手を振り払い、場の空気は
一気に緊張した。
モモカは夫にしがみついて
体を固くしている。
そこへ、新たに
ハタナカ先生と学年主任の先生が
入室してきた。
学年主任
「ハタナカ先生と一緒に、
モモカさんのクラスの生徒に
確認を取ってきました」
ハタナカ
「コンドウ先生…
先生がモモカさんにだけ
毎日プリントを手渡していること、
その時のモモカさんの
顔色が悪い事にお友達は
何人も気づいています。
もちろん男子もです」
学年主任
「それだけではありません。
コンドウ先生からの呼び出しに
一緒について行ったけれど、
特に何も言われずに
帰されたと
いう子も何人もいました。
また、休み時間に
モモカさんがお手洗いに行く後ろを
ついて行くのを見たという話も、
複数生徒から出ています」
ハタナカ
「みんな…
抗議したかったけれど
成績を盾にされて大人には
言えなかったそうです…
なんて酷いことを…」
校長
「女子トイレに…?
なんという事だ…」
教頭
「成績で脅すなんて…
それでもあなた教師なんですか?
女生徒にこんな…」
校長はますます顔色を悪くした。
教頭はもう二の句が
次げないと言った様子だった。