私はそのまま帰宅したが、
元同僚がその後の話を教えてくれた。
まず、社長が呼び出したのは
夫と浮気相手の女性。
社長の厳しい追及に、2人は
浮気の事実を認めるしかなかったそうだ。
こうして無事に離婚が
成立するかと思われたが、
夫が離婚を拒否しだした。
夫
「このままだと
慰謝料が支払えない」
というのが夫の主張だった。
業を煮やした私は、調停へ持ち込んだ。
夫は色々理由をつけて
離婚を渋っていたけれど、
調停員も最終的には
私の言い分や慰謝料・養育費の請求を
全面的に認めてくれた。
それでも夫は粘った。
わざわざ実家に来たのだ。
それも、義両親を連れて。
夫
「俺、社長にバレたせいで
減給処分になってるんだよ!
頼む、減額してくれ!」
慰謝料と養育費を減らしてほしいと
懇願してきたのだ。
夫は出張と偽って浮気をして、
おまけに社内の風紀を乱した
ということもあって、浮気相手共々
処分を受けていた。
私
「それもこれも全部
身から出た錆じゃない。
私は1円たりとも減額する気はないので、
自分で何とかしてよ」
義母
「そ、そこをね、キヌ子さん。
何とかならないかしら?」
義父
「一度は夫婦の契りを
交わした仲なんだから…」
と、義父母は寝ぼけたことを言ってきた。