モラハラ

高熱の私に酒をぶっかけてきた 【10話】

 

「り、離婚だと!?」

 

まさかの展開に夫は挙動不審。

 

「離婚したくないくせに
 
外で女と遊んでたわけ?
 
バッカじゃないの?

 

さっさと慰謝料と養育費を

払ってくれたら、その子と
 
好きなだけ遊べるじゃない。
 
遠慮しないで。
 
こっちはもう準備万端だから」

 

これまでの鬱憤を晴らさんとばかりに、

イイ笑顔を向けられたと思う。

一方で夫は興奮状態。

 

「な、何でだよ!?
 
離婚したいのはお前なのに、
 
なんで俺が慰謝料とか養育費とか、
 
そういう話になってるんだ!」

 

「離婚したくなったのは、
 
あなたが浮気をして
 
ひど~く傷ついたからだよ。
 
原因はア・ナ・タ。

 

だから慰謝料は貰うし、
 
あなたの血を引いた息子を

手元で育てるから、
 
養育費を払えって言ってるの。
 
わかる?」

 

「わっかんねぇよ!
 
キヌ子のクセに言い訳すんな!
 
黙って俺のいうことを
 
【ハイハイ】って

聞いてりゃいいんだよ!

 

そもそも、俺が浮気したのも

お前のせいだ!

 

お前が家事や育児にかまけてばかりで、

女としての魅力がないからだろ!」

 

「いい加減にしてよ!
 
身勝手なんだから。
 
浮気したせいで離婚するのに、
 
アンタ以外に誰が悪い?」