モラハラ

高熱の私に酒をぶっかけてきた 【6話】

 

ネットでも同じように

書かれていることが多い。

しかし、義実家は私たち家族に

結納金を出すように要求してきた。

 

婿養子に入るのであれば

男女逆になるのもわかるが、

そうではないし。

 

「常識がないのはどっちよ」

 

とポソッと母が呟いた。

 

母の一言は幸いにして

義両親の耳には届かなかったようだ。

ただでさえヒートアップして

口角から唾を飛ばしているのに、

これ以上ややこしくしたくはない。

 

それでも、言うべきことは言わないと。

 

「夫から何を聞かれているか

わかりませんが、
 
浮気をしていたのは彼です。
 
私ではありません」

 

義父

「この期に及んで口答えする気か!
 
ますます根性の曲がった女だ!
 
いいか、慰謝料を払うのはお前たちだ!」

 

義母

「うちの息子が

嘘をついているとでも!?
 
嘘をついているのはあなたでしょう。
 
馬鹿も休み休みにしなさい!

 

自分がやったことを
 
あたかもうちの子がやったことみたいに
 
擦り付けるなんて、本当に
 
下賤の者が考えることは度し難いわ!」

 

ダメだった。

聞く耳を持つ気配すらない。

 

義両親は1時間以上、私と私の実家に

罵詈雑言を吐いて帰っていった。