夫
「慰謝料!?離婚!?」
夫は驚いた声を出していたが、
私は無視をして通話をぶった切った。
しばらくして、夫は私に対して
予想外の一手を打ってきた。
義両親を実家にけしかけてきたのだ。
義父
「一体どういうつもりだ!
嫁としての自覚はないのか!」
義母
「だから最初から反対だったのよ!
こんなどこの馬の骨とも知れない女を
息子の嫁にするのは!」
いきなり散々な言い分に、
私と母は面食らった。
父は仕事で家を空けていたので、
応対は母と私がした。
母
「娘が何をしたっていうんです?」
義父
「しらばっくれるとは!
お宅の娘は、
息子がへとへとになるまで
働いているのに、よその男に
入れあげていたんだって!?」
なんと、夫は自分の浮気を
私がしたことだと義両親に
伝えているらしい。
義母
「本当に非常識よね!
うちは由緒正しい家系ですけど、フン!
こんなパッとしない
家の出なんですから!
結納の金額だって少なかったわよね!
ビックリしちゃったわよ」
結納。私一家の認識としては、
新郎側が結納金を用意して
新婦側が結納品を用意する、
というものだった。