モラハラ

高熱の私に酒をぶっかけてきた 【5話】

 

「慰謝料!?離婚!?」

 

夫は驚いた声を出していたが、

私は無視をして通話をぶった切った。

 

しばらくして、夫は私に対して

予想外の一手を打ってきた。

義両親を実家にけしかけてきたのだ。

 

義父

「一体どういうつもりだ!
 
嫁としての自覚はないのか!」

 

義母

「だから最初から反対だったのよ!
 
こんなどこの馬の骨とも知れない女を
 
息子の嫁にするのは!」

 

いきなり散々な言い分に、

私と母は面食らった。

父は仕事で家を空けていたので、

応対は母と私がした。

 

「娘が何をしたっていうんです?」

 

義父

「しらばっくれるとは!
 
お宅の娘は、
 
息子がへとへとになるまで

働いているのに、よその男に
 
入れあげていたんだって!?」

 

なんと、夫は自分の浮気を

私がしたことだと義両親に

伝えているらしい。

 

義母

「本当に非常識よね!
 
うちは由緒正しい家系ですけど、フン!
 
こんなパッとしない

家の出なんですから!

 

結納の金額だって少なかったわよね!
 
ビックリしちゃったわよ」

 

結納。私一家の認識としては、

新郎側が結納金を用意して

新婦側が結納品を用意する、

というものだった。